ご依頼の経緯
G様は、お兄様が亡くなったことにより相続人となりましたが、今回の相続はご主人のときとは状況が大きく異なっていました。
ご主人の相続手続きの際は、配偶者であるG様が単独で相続できたため、比較的スムーズに進めることができました。しかし、兄弟姉妹の相続では、被相続人の両親がすでに他界している場合、兄弟姉妹が相続人となり、さらにすでに亡くなっている兄弟姉妹がいる場合には、その子(甥・姪)も相続人に含まれることになります。
G様のケースでは、最終的に相続人が15名にまで膨れ上がることが判明しました。戸籍の収集や遺産分割協議が非常に複雑になることが予想されたため、ご自身での手続きは難しいと判断し、当事務所にご相談いただきました。
担当者のコメント
本件では、戸籍の収集が最大の課題でした。被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍を取得するだけでなく、両親の戸籍も遡る必要がありました。調査を進める中で、被相続人の母親には離婚歴があり、前の夫との間に3人の子どもがいたことが判明しました。これにより、相続人の数が増え、遺産分割協議が一層複雑になることが予想されました。
そこで、当事務所では以下の対応を行いました。
- 戸籍調査の徹底
被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍を取得し、相続人を特定。さらに、被相続人の母親の戸籍も追い、前婚の子どもたちも相続人に含まれることを確認しました。 - 相続人への通知と説明資料の作成
相続人全員に対し、- 相続が発生したこと
- 戸籍調査の結果、自身が相続人であること
- 被相続人の財産状況と法定相続分での分配額
これらを分かりやすく資料にまとめ、手紙で通知しました。
- 遺産分割協議の進行
法定相続分での相続を希望するか、放棄するか、他の希望があるかを各相続人に確認。その上で、当事務所が遺産分割協議書を作成し、全員の署名・押印を取得する段取りを整えました。
結果
すべての相続人が納得のいく形で遺産分割協議がまとまり、無事に相続手続きを完了しました。幸い、不動産がなく金融資産のみの相続であったため、分割方法に大きな争いは生じず、各相続人の指定口座へ振り込みを行う形で円満に解決しました。
お客様の声
「今回の相続は、私が以前経験した相続とはまったく違い、想像以上に大変なものでした。特に、母に前婚の子どもがいたことが分かったときは驚きましたし、自分ではどう対応すればよいのか分かりませんでした。先生にお願いしていなければ、とても手続きが進められなかったと思います。相続人が多く、戸籍を集めるだけでも時間がかかる中、迅速に手続きを進めていただき、本当に助かりました。ありがとうございました。」