ご依頼の経緯
O様は、長年親しくしてきた友人に自身の死後の手続きを託したいと考えていました。しかし、身寄りがいないため、財産の行方や死後の事務処理について大きな不安を抱えていました。
病院に入院中で余命が限られていることを自覚されていたO様は、信頼する友人に相談しました。その友人も、「どのような手続きを踏めばよいのか分からない」と悩まれ、専門家に相談することを決意。地元で実績のある当事務所にご連絡をいただきました。
担当行政書士のコメント
O様の状況を踏まえ、迅速かつ確実に遺言書と死後事務委任契約を作成するため、以下の手順で対応しました。
1. 初回面談とスケジュール調整(第1回訪問)
まず病院へ訪問し、O様の意向を丁寧にヒアリング。O様の希望は、信頼できる友人に自身の財産を託し、死後の手続きを任せることでした。
しかし、公正証書遺言の作成には公証人の出張調整などで約1か月半かかるため、すぐに対応できる方法を検討する必要がありました。そこで、以下の2段階のアプローチを提案しました。
- まずは、簡易的な自筆証書遺言と死後事務委任契約を作成し、最低限の準備を整える。
- その後、公証人を病院に招いて、正式な公正証書遺言と死後事務委任契約を作成する。
この提案にO様も納得され、すぐに準備を進めることになりました。
2. 自筆証書遺言と死後事務委任契約の作成(第2回訪問)
2週間後、再度病院を訪問し、O様とともに自筆証書遺言と死後事務委任契約を作成しました。
これにより、万が一、公正証書遺言の完成前にO様が亡くなったとしても、最低限の手続きが確保される状態となりました。
3. 公正証書遺言と死後事務委任契約の完成(第3回訪問)
さらに1か月後、公証人と日程調整を行い、病院に同行して公正証書遺言と死後事務委任契約を正式に作成しました。
これにより、O様のご意向が確実に実現できる状態となりました。
お客様メッセージ
その後しばらくしてO様は旅立たれましたが、手続きのすべてを託されたご友人からは、
「Oさんは身寄りがいないことをとても心配していましたが、最後にしっかりと手続きを整えることができて安心されたのではないかと思います。本当にありがとうございました。」
というお言葉をいただきました。
遺言書の作成は、限られた時間の中でも対応が可能です。
余命がわずかであっても、迅速な対応により、ご自身の意思を確実に残すことができます。立川市周辺で遺言書作成をお考えの方は、ぜひ当事務所にご相談ください!