ご依頼の経緯
I様は、親しいご友人が亡くなった際に、そのご家族が相続争いを起こしてしまった場面に立ち会いました。本来、家族の絆を深めるはずの財産が原因で兄弟間の関係が悪化することに強い衝撃を受け、「自分の子どもたちにはこんな思いをさせたくない」と強く感じられたそうです。
そこで、「遺言書を作成した方が良いのか? どういう内容にすれば子どもたちが納得してくれるのか?」と悩み、専門家に相談することを決意。当事務所にご連絡をいただきました。
工夫した点・難しかった点
I様が最も気にされていたのは、「どのような財産の分け方をすれば子どもたちが納得してくれるか」という点でした。
遺言書の内容によっては、かえって不公平感を生んでしまい、相続争いを引き起こす可能性もあります。そのため、I様のご意向を尊重しながらも、相続人それぞれが納得しやすい形にすることが重要でした。
また、将来的にI様の考えが変わる可能性も考慮し、「一度決めたら変更できない」と誤解されないよう、遺言書は状況に応じて書き直しが可能であることを丁寧に説明しました。
具体的に行ったこと
- 財産の整理とヒアリング
- I様の財産の種類(不動産、預貯金など)を整理。
- それぞれの財産について、ご本人の希望を詳しくヒアリング。
- 3つの相続パターンを提案
- I様の意向をもとに、子どもたちへの分配方法を3パターン作成。
- それぞれのメリット・デメリットを説明し、一番納得のいく形を選んでいただいた。
- 遺言書の作成と公証役場での手続き
- 遺言書の文案を作成し、公証役場で公正証書遺言として正式に作成。
- 公正証書遺言にすることで、遺言の無効リスクを防ぎ、確実に遺言内容が実行されるようにした。
結果
I様は、無事に納得のいく財産の分け方を決定し、公正証書遺言を作成することができました。また、「将来的に考えが変わった場合には遺言を変更できる」ことを理解し、大きな安心を得ていただきました。
お客様の声
「自分の相続で子どもたちが揉めることがないようにしたいと思い相談しましたが、思っていた以上に丁寧にサポートしていただきました。3つの案を提示してもらったことで、どの形が一番良いかじっくり考えることができました。公正証書遺言を作ったことで、心に余裕ができ、今後も安心して生活できそうです。本当にありがとうございました!」
まとめ
遺言書は、「自分が亡くなった後の家族のためにできる最善の準備」です。しかし、内容によっては家族間のトラブルを引き起こす可能性もあるため、慎重に作成することが重要です。
当事務所では、お客様のご意向を丁寧に伺いながら、最適な遺言書作成をサポートします。小金井市をはじめ、東京都全域で公正証書遺言の作成支援を行っておりますので、相続に不安を感じている方はお気軽にご相談ください。