ご依頼の経緯
S様は長年、音楽関係の仕事をされていましたが、新型コロナウイルスの影響によりライブやイベントがすべて中止となり、一時的に収入がゼロになってしまいました。コロナがいつ終息するか分からない状況の中で、音楽業界の厳しい現実を目の当たりにし、新たな収入源を確保する必要があると考えました。
そこでS様は、自らの経験を活かし「地方に音楽クリエイターが利用できるワーケーション施設を作る」ことを計画。しかし、新規事業を立ち上げるには大きな費用負担がかかるため、補助金を活用することを決断しました。知人から補助金支援に実績のある当事務所を紹介され、ご相談いただきました。
工夫した点・難しかった点
S様のアイデアは斬新で魅力的でしたが、当時「音楽クリエイターに特化したワーケーション施設」という前例がなく、市場ニーズが不透明であることが最大の課題でした。補助金の審査では、事業の実現可能性と収益性が重要視されるため、具体的な市場調査と明確な事業計画の策定が不可欠でした。
また、音楽クリエイターの利用が少ない期間の収益確保も課題でした。施設を長期的に運営するためには、音楽関係者以外の利用者も視野に入れる必要がありました。
具体的な対応
まず、市場ニーズを明確にするため、S様と協力し、音楽関係者100名以上を対象にアンケート調査を実施しました。その結果、多くの音楽クリエイターが「自然豊かな環境で創作活動をしたい」と考えていることが判明。このデータを基に、ワーケーション施設の必要性を裏付けました。
さらに、音楽クリエイター以外の利用促進策として、地方の学校と連携し、施設の一部を「自習室」として活用できるよう調整しました。これにより、閑散期でも施設の利用率を高め、安定した収益を確保する仕組みを構築しました。
こうした事業計画の工夫が評価され、補助金の申請において重要なポイントとなりました。
結果
当事務所のサポートのもと、S様の補助金申請は無事に採択され、事業をスタートさせることができました。完成したワーケーション施設を当事務所の担当者も見学させていただきましたが、豊かな自然に囲まれた素晴らしい環境で、多くの音楽クリエイターが創作活動に没頭している姿が印象的でした。
お客様の声
「補助金申請の経験がなく、不安でしたが、先生方のサポートのおかげで無事に採択されました。市場調査の段階から親身に相談に乗っていただき、実現可能な形に事業をブラッシュアップしていただいたことが本当に助かりました。実際に施設が完成し、音楽クリエイターの方々が喜んで利用してくれているのを見ると、改めて挑戦してよかったと感じます。今後も新たな展開を考えているので、また相談させていただきたいです。」